婚活タイミングから家族意識を!「子供をもつ覚悟」を決める・小塙医院

kobanawa00小塙医院・小塙 清先生
長閑な風景が広がる茨城県の地域に密着した生殖医療専門クリニック小塙医院。
長年、生殖分野における研究や海外で実績をつまれてきたベテラン、小塙 清先生にお話を伺いました。
最近は都心部以外でも晩婚化が進み、情報を得る機会が不足して妊娠のタイミングが遅くなるという現状があるようです。お1人お1人に向き合う診療を心がけておられる先生のお話で、「人生」や「家族」について、筆者も深く考えさせられました。

早期に正しい知識を!その上で納得した人生プランを選択する

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__ここ茨城近隣エリアでは、自然に囲まれたヘルシーなライフスタイルを送っている方が多そうなイメージがあるのですが…結婚や妊娠に関する意識など、先生が感じておられることがあれば教えていただいてもよろしいでしょうか?

茨城も広い県ですが、都心部まで通勤して働いている男女が多いですね。ただ地元での口コミ情報は限られ「コミュニティー」的なものがとても不足しているように思います。

また、結婚のチャンスが少なく、結婚年齢は早いか遅いか、両極端の現状があるように感じますね。

「のんびりしていて…気付いたらアラフォーになっていた」という人も多いかもしれません。当院では40代の方の来院も多いのです。
年齢を考えると「婚活と同時に妊活」も非常に大事、なので早期に妊娠の知識やライフプランを考える機会を作ってほしいと思います。最近は地域の学校の性教育の授業でお話をする機会もありますが、そういう啓蒙活動はとても大切だと感じています。

__なるほど…「高齢傾向」はやはりあるのですね。都会ではない地域の方が親や周囲にいろいろ言われて、積極的に子づくりしそうに思うのですが、そうでもないんですね…。

ん〜、最近は結婚式で「はやく孫の顔がみたいぞ!」とかいう不躾けなこという親とか、もうマイナーでしょう。田舎でもおばあちゃんおじいちゃん世代の話ですね。デリカシーない人は中にはいますけどね…。
というよりも、親にどうこう言われるから結婚しよう、子づくりしようとか、考える人は少ないと思いますよ。
今の若い人は「周りが結婚し出してそろそろ子供がほしい」とか、「仕事が落ち着いたから」、とかそういう人が多いのではないでしょうか。

今のカップルは、海外旅行にも行きたい、贅沢もしたい・・子供はそろそろ落ちついたら後で考えようかな…なんて、ほんと欲張りだと僕は思います

「子供を第一優先」にできる覚悟があるか

自分のことを後回しにしても、どうしても子供を授かりたい!、といった気持ちがほんと大事なんだと思います。
逆に子供はもたなくていいと思うなら、「2人でも僕たちは幸せ」と思えるのか?その想いの強さが根本にないといけないと感じます。

__なるほど、自分のことが優先といった現代人の感覚というのは非常に理解できます。子供を産んでも育児放棄や虐待などのニュースをみると心が痛みますし…。様々なカップルに向き合っておられる先生が診療の中でいつも大切にされていることは何でしょうか?

自然にこだわる人、すぐ体外受精を希望してくる人、それぞれ価値観があると思いますが、最後はなるべく「本人の意思」を尊重することを大切にしていますね。
また、治療をやめて「2人の生活を選ぶ」という選択肢もありますよ、ということも、伝えなければならないシーンもあります。

どんな選択肢を選んだとしても、本人たちが納得のいく結論、人生を歩むことも大事だと考えます。

当院では体外受精治療が約6割を占めています。
しかし、単に高度生殖医療を提供するだけではなく、妊娠率や流産率など、「生殖年齢には限界がある」ことを伝えた上で、本人の意思や気持ちを大切にしています。

難しいのはタイミング、絶妙な見極めが必要

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__「自然妊娠」にこだわる方も多いということですが、自己流のタイミング法ではやはりなかなか妊娠に至らないものなんでしょうか?

女性の排卵というのは、本当に人それぞれ個性があります。生殖医療というと、体外受精の場合は人工的に排卵をコントロールしていきますが、最も難しいのはタイミング指導の方かもしれません。そこには絶妙な見極めが必要になってくるからです。だからこそ、プロの医師の判断によるところがありますね。卵胞の大きさ、ホルモン値だけでは判断のつかないケースも多々あります。まさに卵胞も大きく育ち、「今日排卵する!」と思っても、なかなか排卵しない人もいますからね。

__なるほど…よく排卵日は「基礎体温」どおりではないことも多くあると聞くので、素人判断は難しいですね。そこにはストレスなど心理的要因も関係するのでしょうか?

もちろん、それはあるでしょうね。自律神経のバランスは多いに関係します。ホルモンバランスは脳からの指令に左右されます。できる限りストレスを回避して、リラックスする習慣が大切ですね。最近の人はとくにパソコンやスマホの見過ぎ、就寝時間にはとくに気遣ってほしいですね。夜は早く寝て、早起きをすること!「早寝早起き」はとても大事だと思います。

妊娠とは、0か100。
夫婦でどういう未来を選択するかが大切

__先生が患者様のお話を聴かれるときに、常に心がけていらっしゃることは何でしょうか?

日々「オンナ心を理解する」ことはすごく意識しているかもしれません。「大丈夫です!」と表向きには明るく振舞っていても、心の中ではまだ不安や迷いをかかえている方も多くいらっしゃるんでね。 生殖専門医にとって「オンナ心をうまく扱う」のは大事なセンスかもしれないですね。

カウンセリングは「マッサージ」のようなもので、一時的に良くなってもまた凝ってしまうこともあります。妊活の場合はとくに、「妊娠」というゴールにたどり着かない限り悶々とした気持ちは簡単に解決しないものですから。結局、帰着点は「妊娠」です。でなければ、きっぱり諦めて「2人の人生を選択する」こと。その2極だと思いますね。

__先生がクリニックを立ち上げようと思われた、また生殖医療の道を志されたきっかけを教えていただけますか?

もともとドクター家系だったので、なんとなく医師の道へ進まなければならない・・といった背景はありましたが、ART(高度生殖医療)じゃなくて、芸術の方のARTに興味があって、実は異色なタイプの人間だったんですよ(笑)
生殖分野にのめり込み、若い頃は大学病院、海外などでストイックに研究や論文に精を出していてね…。
当時は、自分の研究の対象以外は興味がなかったんです。
40代で独立した当初も「治療をするからにはそれなりの施設にしなくては!」って肩に力が入っていて。プレッシャーやら欲でいっぱいの人間でした。
でも、50代を迎えて、自分自身を省みて…。ようやく「患者第一優先にしたい。お1人お1人と深く向き合おう」と本気で思うようになったんです。だから今が一番本当の意味で、やりがいもあり、日々充実していますね。

__華やかなキャリア、様々な経験を経て来られての今、があるのですね。とくに印象に残っている患者様のエピソードなどあったりしますでしょうか?

タイミングの指導のみを続けていた方で、無事にご妊娠され、毎年、海外からお手紙を送って下さる方がいらっしゃいます。
自分としては、とくに特別なことをしたつもりはなかったのだけど…。
ご夫婦に心から感謝いただけたこと、子供を授けてあげられたということ、その「笑顔」を見た時は、感動しました。「あ〜続けてきてよかったなあ」、と。赤ちゃんの写真などを送ってこられるささやかですが、とても嬉しく思います。

「不妊治療」は唯一「主語が2人」の治療

__不妊治療はどうしても女性側に負荷がかかり、男性とのスタンスの違いやコミュニケーションが難しいといいますが、先生はどう感じられますか。

ご主人が奥様に「それはお前が決めればいいよ」といって女性まかせにするケースは非常に多いですね。
だから、「主語は女性だけじゃないんだよ」っていう事をご主人にわかってもらおうと説明するようなシチュエーションはいつもありますね。

不妊治療は、唯一、主語が夫婦2人である治療。
糖尿病だってガンだって治療するときは1人ですよね、不妊治療が唯一なんです。

だから、「主語は女性だけでない」という事を理解し、奥様任せではなく夫婦で話し合って決めるようにして欲しいと痛感しています。

これから妊活を考えるカップルへ

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__最後に、これから「妊活」をはじめるカップルにメッセージをお願いできますか?

本当は「婚活段階」からもう始まっているんだと僕は思います。

男女が出会って、セックスして、そして妊娠って、結婚することの意義と合わせて
「女性との付き合いの仕方」から現代の男は学ぶべきことがたくさんあるのかもしれない。

男性も「妊娠の仕組み」を正しく知り、妊娠可能な時期を頭の中に入れて彼女とのライフプランを考えてほしいと思います。

そして、結婚したら、夫婦で一緒に向き合って、家族について考えること。
「本気で子供がほしい」のであれば、早く妊活をスタートしてほしいと思います。

生殖治療に長く携わって来られた先生のお話には、単に治療すれば良いということではなく、「子供をもつという覚悟」、「パートナーにいかに寄り添うか」、「家族について考える」、といった大切なキーワードが散りばめられていました。正しい知識を早期に知り、ライフプランニングする事。そういった機会を現代の男女へ広く啓発することが大切なのだと痛感させられました。(famit編集部:あや)

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医療法人 小塙医院

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