不可能が可能になる!ヒューマンサイエンス治療・セントマザー産婦人科医院

aea389ba39f91fed70c59963a9894db7_s北九州にあるセントマザー産婦人科医院。歌手のダイヤモンド☆ユカイさんの主治医として知られて、古くから不妊治療に関わられてきた田中 温先生に本日はお話を伺いました。先生は、男性不妊領域だけでなく高齢女性の治療においても妊娠実績が高く、現在もなお、新たな研究に精を出されています。アカデミックなお話に今までの不妊治療のイメージを覆す印象を受けました。

不可能が可能になる!不妊治療は世代を繋ぐ唯一の医療

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__クリニックでの治療方針や、先生が日々モットーにされていることをよろしければ教えて下さい。
昭和62年に第1号のGIFT(卵管内に精子と卵子を移植させる治療)を成功させて以降、最先端の研究スタイルをつら抜いてきました。
「臨床と研究は両論である」が自分のモットーです。生殖医療は、子供が生まれたらまた次の世代につながる治療。これは唯一の分野だと感じています。私は他のドクターより少々「研究オタク」な性格ですが、様々な症例を分析し、次の研究につなげていく・・・これは非常に大事なことだと思うのです。
そして、医師だけではなく、畜産、農学など他の技術者とのコラボ、「協力体制」が非常に大切だと感じます。そういった関連各所との知識共有、ネットワークを築けていることが良い仕事につながっていますね。
研究に際しては、多くの情報、最新の情報を得ることを常に心がけていますね。科学新聞をチェックしたり、米国の情報には敏感であるようにしています。
__先生のような方でも更に研鑽されているんですね。好奇心、フットワーク、情熱を感じます!先生が生殖医療の道に進もうと思われたきっかけは何だったのでしょうか?
僕はもともと順天堂大学出身なのですが、「生命の発生」にとても興味があって。お産よりも生殖の領域に惹かれていきました。
1978年、イギリスの生理学者ロバート・G・エドワード博士が世界で初めて「体外受精」による赤ちゃんの誕生を成功させたニュースを聞いたとき、「不可能が可能になるのだ!」と、もの凄い衝撃を受けて。そこからが始まりでしたね。「この分野の研究に従事したい!」と、病理学を学ぶため大学院に進みました。スペシャリストの先生方には本当に鍛えられましたね。
その後、マウス実験ができるラボ環境が整っていた市立越ケ谷病院に赴任しました。産科診療を終え、当時は夜遅くまで残って研究に没頭していました。
__1978年というと体外受精の歴史ってまだ本当に最近のことですよね。しかし様々な研究の成果があって今があるのですね・・・先生が第1号を成功させられたという、※)卵管内精子卵子移植(GIFT)のことを少し教えていただけますか?
当時、不妊で悩んでいる患者様に卵管造影検査をすると、ほとんどの人は片側の卵管はちゃんと通っていることが多いとわかりました。「体外受精」というと、当時は、「両側ともに卵管が通っていない人」にのみ適応だったんです。でも、両方とも卵管が通っていない人は1割程度でした。だったら、「片側の卵管を使えば良いかも」と、とこの治療を考えついたのです。
そもそも、卵子と精子は卵管内で出会って受精するでしょ?だから、より自然に近いわけです。それをマウスで実験して、卵子と精子を受精させずに(体外受精にせずに)、卵管に戻したらみな妊娠しちゃってね。「これはいける!」と。そこからこのGIFT法(卵管内精子卵子移植)が生まれて、1985年に国内で初めて第1号の赤ちゃんを誕生させました。今では治療法として定着し、さらに、新たな治療法もできています。

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__生殖医療が何だかサイエンスに思えてきました・・・そんな研究者でもある先生が、都内の江東病院で「カウンセリング外来」をされようとおもったきっかけを教えていただけませんでしょうか?
もともと東京の大学出身なので都内には頻繁に来ていたのですが、大学病院では毎日忙しくて、ゆっくりとカウンセリングのみの外来を開設するのは難しかったこともありますね。ここ江東病院では、月に1度、朝9:00から16:30までカウンセリングのみの時間を設けています。患者様の多くは、無精子症の男性、加齢による卵子の老化のご相談も多いですね。中には卵子提供についてのご相談もあります。最後の砦として当院を頼ってきてくださる方も多いですからね・・・ありがたいことです。
__HPも拝見しましたが、卵子提供による妊娠データも公開されていて非常に興味深かったです。少し教えていただけますでしょうか?
はい、国内の卵子提供というのは、まだなかなか審査が厳しいんです。許可が下りる例が少ないのが現状ですね。当院では台湾での卵子提供をご紹介するケースが多いかもしれません。タイ、インドなど卵子提供は他の国でも行われてはいますが、台湾の施設は国営であることから信頼度が高いのです。そして、日本語が通じるので患者様もやりとりしやすいのではないでしょうか。
__なるほど、治療を終結しようか迷う高齢女性の希望の光になるかもしれないですね!個人的には「卵子の若返り」治療というのに興味深々なのですが・・・!!こちらは現実になる日が近いのでしょうか?
そうですね、すでにマウスでは以前から実験はされており、海外では人間でも実績があります。ミトコンドリア療法はイギリスのチームが成果を認めたことを発表しました。日本でも今後この治療は、現実的にはなってくるのではないでしょうか。IPS細胞によっても、可能になる日は遠くないかもしれません。
卵子の若返り法(卵細胞質置換)に関しては、現在様々なデータも集め、多くの方の意見を集めています。もちろん研究も進めています。

100%無理だと思った人がまさかの自然妊娠!「ミラクル」が起きた瞬間

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__多くの症例、また患者様を診られてきた中で先生がもっとも印象に残っている妊娠のエピソードなどありましたら教えていただけますでしょうか?
最初にGIFTを成功させた人、また顕微授精を成功させた人、未成熟卵凍結をした人、もちろん顔も名前も記憶に残っていますよ。
・・そういえば、そんな中でも、ちょっと身の毛がよだつというか、ゾクッとするほど興奮したことがありました。それは、両側卵管閉塞(両方の卵管が閉じてしまっている)の患者様の卵管を通す手術をした時のことでした。一般的によく用いるFTカテーテルでは限界があるオペで、腹腔鏡と子宮鏡を組み合わせて、かつ心臓カテーテルを使用して卵管を通す、といった方法でオペをしたんです。
無事に卵管が通り、その患者様が来院をされた時、「おかしいな、生理がきません・・・」と言われて。もともとホルモンバランスもよくない方だったので、調整しないとなあと思っていたら、まさかの自然妊娠だったのです。
「体外受精でないと、100%無理だ」と言われていた方が、まさかのミラクルを起こした瞬間でした。

納得して医療機関を選択するために、見るべきポイントとは

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__高度生殖医療を受けるにあたって、医療機関を選択する際のアドバイスをいただいてもよろしいでしょうか?
クリニック選びのポイントは、

  • 治療実績に生存率(出産率)を出している所
  • 正確な診断・治療(腹腔鏡検査や子宮鏡を用いたオペ)ができる施設かどうかなど
  • 働きながら通える施設かどうか(診療時間・土日祝日の診療など)
  • 所属しているDr.がそれぞれ同じ診断基準をもって治療にあたっているかどうか

などを参考にしてみるとよいと思いますね。
年中無休、24時までの診療はビル診では不可能です。ビル診では入院ができませんのでどうしても診療内容が限定されてきます。夜遅くまで働く現代のカップル目線に立って考えてみた時に、夜間診療、入院が必要な手術など求められる最良の診療を目指したわけです。「高度生殖医療は、科学である」と僕は思っているので、あらゆるパターンの症例に対してきちんと医師は必要なデータを出し、結果を分析し、傾向を数字で説明できるようにしています。医療機関が患者に正しいデータを提供する、ということこそ、大切なことではないかと感じています。

__最後に、これから「妊活」をはじめるカップルにメッセージをお願いします。
日本産婦人科学会が不妊の定義を2年から1年に訂正しました。
現在、夫婦の7組か8組に1組は子供ができないといった現実があります。そういう現実を直視するということですね。もちろん若い時期に自然妊娠するに越したことはないですが、キャリアで止むを得ないことだってあるでしょう。
よく「痛いのは嫌だ、つらいのは嫌だ」という人がいます。
しかし、ずるずるとそのまま放置して、授からずに後悔したら、どうでしょうか?「子供が本気でほしい」、と思えばそれなりの覚悟を決めてほしいと思います。
「一定期間はやむを得ない」と腹をくくってほしい。もちろん、治療は楽とはいいません。だけど「一緒に頑張ろう!」と僕は日々クリニックでは言っています。私たちドクターも一緒に全力で走ります!
「結果」を早期に出したいなら、まずは男女ともに検査をする。
「正確な診断」、そこからのアプローチが大切だと感じます。

GIFT法(卵管内精子卵子移植法)・・・・採卵した卵子と精子を混ぜ合わせ、子宮鏡または腹腔鏡を使用してチューブで卵管に送り込む治療法。受精をさせる前に移植するので、より自然の環境に近く、妊娠率が高まるとも言われています。しかし現在国内では実施できる施設も少なく、オペが必要になるため、身体的負担や入院が必要になるなどデメリットもあります。高齢女性や卵巣年齢が高い女性、体外受精でなかなか結果が出ず精子に問題がない場合には可能性が広がることもあると言われています。

年中無休、24時まで診療されているセントマザー産婦人科医院。※)JISARTに登録されているこちらのクリニックは、まさに患者目線。「じゃないと、最先端の生殖クリニックをやる意味がない!」という先生の言葉に、熱い想いを感じました。卵管内精子卵子移植、また卵子提供のお話もありましたが、当院を「最後の砦」として全国から40代の女性も多く来院されています。妊活をするご夫婦にとって、どのクリニック、ドクターを信じるかは非常に判断が難しいと感じます。そのためにも、「選択基準」となる正しい知識、情報の提供を!とエールを送って下さった先生のお言葉に、私たちの使命を改めて感じさせられました。(famit編集部:あや)※JISART(日本生殖補助医療標準化機関)2016年3月現在、全国28施設が加盟https://jisart.jp

病院前景

セントマザー産婦人科医院
福岡県北九州市八幡西区折尾 4丁目9番地12号
https://www.stmother.com/

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