【シリーズ夫婦で学ぶ妊活検診vol.3】クリニック選び・不妊スクリーニング検査とは

N_00赤ちゃんが欲しいなと思ったら、そのときが妊活の始めどき。「妊活のファーストステップ」は排卵日を把握して夫婦生活をもつことから。でも、まずは「検査」を受けておくと安心です。避妊せず1年たっても妊娠しない場合、いずれかに原因がある可能性も否定できません。では、まずはどこに検査に行けば良いのでしょうか?産婦人科ってどこも一緒ではないの?「クリニック選び」は迷いますよね。今日は、クリニックの違い、女性の妊活基礎検査についてまとめてみました。

産科・婦人科・生殖(不妊)科の違い

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一般的に「産婦人科」というと、女性が赤ちゃんを授かったら行くところというイメージがありますよね?実は、産婦人科領域といえど、産科・婦人科・生殖(不妊)科では、それぞれ重なる診療があるものの、その目的や役割が異なっています。
では、どのように違うのでしょうか?

産科」は、赤ちゃんの分娩が行える施設と、検査や診療のみを実施している施設があります。総合病院の産科では主に周産期時期のハイリスクに対応できる救急体制が整っており、胎児・母体の危機を守ります。

婦人科」は、子宮や卵巣のトラブルや疾患、性感染症、ガン検診などの婦人科検診、その他更年期のホルモン治療などの診療を行っています。美容医療と提携したクリニックも中にあり、レディースクリニックと呼ぶところも多いです。

一方、「生殖医療(不妊治療)」に特化したクリニックの場合、大きく違うところは「男女」が対象だということ。夫婦で検査を受け、治療をするのが前提です。(検査のみは女性だけでも可)

女性、男性ともに検査を受け、その結果で、どのように「妊娠」という結果を出すのか、コンサルティング的に提案がなされます。

高度生殖医療(ART)と言われる治療、体外受精を行える不妊専門クリニックでは、採卵、移植をするオペ室、また顕微鏡を使って受精をさせたり、卵を培養する設備、ラボがあり、卵子(受精卵)を凍結保管ができる特殊な設備を備えています。厳しい監視下が敷かれており、許認可を得ている施設でないと営業ができません。

特殊なのは、医師・看護師・受付スタッフ以外に、培養士と言われる生殖のスペシャリストがいることです。彼らは医学部ではなく農学部出身。生命に関する専門知識を有し、主に院内のラボにて「卵子」や「精子」を取り扱います。
多くの不妊専門クリニックでは、「妊娠を成立させること」を目的としているため、妊娠後は経過を見て卒業となります。赤ちゃんの分娩は産科へと案内されます。(中には、不妊治療から分娩までを一貫して行える総合施設もあります)

総合病院」では、赤ちゃんの分娩、診断をする産科と、婦人科系の診療、子宮ガンや子宮筋腫など婦人科疾患の手術などを行う婦人科、その傍ら、生殖医療(不妊治療)専門の科が併設されているところがあります。産婦人科領域とはこれらの全ての分野を言います。総合病院では、その他内科や小児科などと連携した診療も行えるところが特徴です。

妊娠後22週から生後満7日未満までの期間は、合併症妊娠や分娩時の新生児仮死など、母体、胎児や新生児の生命に関わる事態が発生する可能性があります。そのため、この前後の期間の医療は、突発的な緊急事態に備えた産科・小児科双方からの一貫した総合体制をとることから「周産期医療」と一般的に表現されています。「大学病院」の特徴は、専門分野の研究・教育機関という目的も備えているという特徴があります。

救急体制の整った病院のメリットは、妊娠後の妊娠合併症、胎児リスク、分娩リスク、様々なハイリスク要因への対応、いざという時の体制が整っていること、出産時の緊急帝王切開術などが可能なことです。

まずはどこで何を受けておくべき?

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<新婚、もうすぐ結婚予定の女性>

基礎体温」を測る習慣をつけ、まずは「排卵の有無」を知りましょう。ブライダルチェックとして婦人科検診は受けるようにしてください。
ただし、一般の婦人科では「妊活基礎検査」は行えないことが多く、卵管の状態を知る「卵管造影検査」や、ホルモン値を把握する血液検査、卵子の在庫数を調べる「AMH検査」などは主に不妊治療も行っているクリニックでのみ検査が可能です。
「妊娠力」が心配な方には、専門クリニックで検査を受ける事が自身の状態を把握する一歩になります。

<結婚後なかなか妊娠しない、原因がわからない夫婦>

結婚後、なかなか妊娠せず不安な方、多忙で夜のタイミングがとりづらい方、旦那様の精子が心配な方、年齢が33歳以上〜という方で子供が欲しいと思う人は、妊娠プランを急ぐ必要があります。生殖専門クリニックへかかることは、最短距離につながります。まずは、夫婦で、検査を受けてみましょう。

<独身女性>

年齢を問わず「かかりつけの婦人科」を持っておくことをお勧めします。「子宮頸がん検診」「性感染症の有無」「超音波エコーでの子宮や卵巣チェック」この3つを定期的に行いましょう。そして日頃から生理トラブルがないか、基礎体温の把握で排卵の有無は知っておくようにしてください。

妊活基礎検査(不妊スクリーニング)について

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妊活基礎検査(不妊でないかの原因をみつけるためのスクリーニング検査)は女性の月経周期に合わせて検査を行います。以下の検査が主に最初にクリニックで行う検査になります。

  • ホルモン基礎値
  • クラミジア抗体
  • 卵管造影検査
  • プロラクチン採血
  • 超音波検査
  • 尿検査

<ホルモン基礎値>

月経3日目〜5日目に測る検査です。採血で卵巣予備能を知ることができます。(周期によって、ホルモンの分泌は異なるためその周期ごとに値は異なることが多いです)

卵巣刺激ホルモン(FSH) ・・・・卵子の発育に関係する卵巣刺激ホルモン(FSH)の値をみます。低すぎても、高すぎる場合も卵巣機能が低下していることがあります。卵子の発育にこれらが関係しています。(目安値は4〜9u/ml)

黄体化ホルモン(LH)・・・排卵を引き出すホルモンが黄体化ホルモンです。排卵前に急激に上昇します。(目安値は2〜7mlu/ml)

卵胞ホルモン基礎値(E2・エスラジオール)・・・子宮内膜を厚くし、受精卵が着床しやすい状態をつくるためのホルモンです。おりものを増やし、精子を入りやすい状態を作ります。(目安値は20〜50 pg/ml)

<子宮卵管造影検査>

月経7日〜10日目頃、子宮の形状や筋腫の有無、卵管の通過性、卵管周囲の癒着の有無などを調べる検査です。膣から子宮の入り口へチューブを挿入し、造影剤を注入してレントゲンを撮ります。
この検査は、検査後に卵管の通過性が良くなり、検査を受けて〜半年はゴールデンタイムと言われ、検査を受けることで妊娠しやすくなるとも言われています。

<クラミジア抗体>

血液検査で過去と現在のクラミジア感染の有無を調べます。クラミジアは多くが無症状のため、感染していても気づいていないことが多くあります。
クラミジア感染を放置しておくと、子宮頸管炎、卵管炎となり卵管閉鎖や卵管采の変形、卵管の線毛の損傷など「卵管性不妊」の原因となります。

<プロラクチン採血>

プロラクチンは、産後おっぱいを出すためのホルモンとして知られていることが多いですが、妊活ではこのプロラクチンが通常時に高くないかをみます。
高プロラクチン血症と呼ばれ、妊娠前の女性が高値の場合、FSHやLHホルモンの分泌を阻害します。プロラクチンが夜に高くなる「潜在性高プロラクチン血症」が疑われる場合はTRHテストというテストを行う場合もあります。

<超音波検査>

排卵日が近づいたら、卵胞の発育、子宮内膜の厚さをチェックします。卵胞は約20mm前後になった頃に排卵がおこります。13mmほどに大きくなっている卵胞は排卵まで向かう卵胞と予測され、排卵日を予測します。

<尿中LH検査>

排卵の直前に、血液中の黄体化ホルモン、LHの急激な上昇がみられます。(LHサージ)尿検査を行って、黄体化ホルモンが検出されるか調べ、超音波検査や基礎体温などの情報と併せて排卵の時期を推測します。

 クリニックを利用しての妊活のファーストステップは「タイミング療法」です。排卵の時期を自己流ではなく正確に予測を行い、性生活の行うのです。普段から「基礎体温」を測っていれば、ある程度排卵日の予測はできますが、医師による超音波で卵胞の成熟の程度を把握することでより排卵日を正確に把握していきます。クリニックでの基本的な検査は問診や視診と、上記のような月経周期にあわせて行う基本検査からスタートします。

いかがでしたか?会社の健康診断しか受けたことがない方、近所の産婦人科にいくべきか不妊クリニックの扉を叩くべきか・・と迷っている方がいらっしゃるかもしれません。「いきなり?」と思うかもしれませんが、生殖クリニックは特別な場所では決してありません。むしろ「妊娠」にフォーカスしているのでシンプル。検査を受けてみることからスタートです。多くのカップルは、短期間で妊娠につながっています。それでも妊娠できない場合のみ、人工授精や体外受精に進んでいきます。情報が多く、決め手が解らないといった方は、クリニック主催の説明会に参加してみてもよいかもしれません。ドクター、院内の雰囲気、通いやすさ、実績データなども参考材料の1つとなると思います。

男性の検査はこちら↓
【シリーズ夫婦で学ぶ妊活検診vol.2】男性の検査・精液検査に行ってみた。

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中村あや
日本不妊カウンセリング学会員・学会認定不妊カウンセラー
広告やメディアに携わるOL時代に女性の産みどきやライフスタイル・キャリアシフトに問題意識を持つ。生殖医療を0から学び、当事者サポート、タイ式セラピスト、ライターとして活動。性の悩み・夫婦生活・不妊治療相談を主に担当。ネガティブをポジティブに変える!がモットー
#Blog:http://ameblo.jp/chaai-haat/
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