【連載】「私、男だったのよ」LGBT性同一性障害・男だった私が母になった物語

gi01a201502251200「私、男だったのよ。」なんて言われても、今の私を知る人は「一体、何のこと?!」って思うかもしれません。
実は私、女性の身体に産まれて、一時期を男性として過ごし・・・、今は再び女性として生き、結婚・妊娠・出産・子育てをしています。「これが普通」って何なのでしょうか??そんな「普通」で区切られた性別の世界と性的マイノリティの目線の両方から「妊娠・出産」を考えてみようと思います!

男と女とおなべとおかま?

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コラムを書かせていただきます、ちなと言います。

「私、男だったのよ。」

なんて言われれば、おかまの人?なんて思うかもしれませんが、私は一周回って元通り女なんです。

申し遅れましたが、私は、元々女の身体に生まれ、性別に違和感を感じ、男として生活をし、その後また女に戻りました。
「なんだ?おなべ?女のなりそこないが、男にもなりぞこなったのか?」なんて思うかもしれませんが、それは正しいのかもしれません。
私はあえて、「おかま」「おなべ」とか、「女のなりぞこない」「男のなりぞこない」なんて言葉を書いてみました。これは、当事者であるときに言われると本当に嫌な言葉。それはそれは嫌なもんだったからです。

「私」という個性で評価されるよりも、女性か男性かという「第一印象」から人と人のコミュニケーションは始まっていってしまう。そんな「普通」の人にとってある意味では当たり前でなんともないようなその性別の区切りが、当事者には重くのしかかってくる。
女性に対して、「男性ですか?」なんて質問は、まず失礼ですし、男性に対して「女性ですか?」なんていうのも、まず「普通」に考えれば失礼なものです。なにいってんの?というレベルの質問です。
それでは、妊活の世界ではどうでしょうか。結婚しているかと聞かれ、結婚していると聞くと、「普通」に「子供は?」と聞くことが多いです。「普通」に子供がいる人にとっては何気ないその言葉。

人は当事者にならなければ、絶対に、と言っていいほど、自分が経験をしていない感情というのはわからないものです。
心が男性の方に、あなたは女性か?と聞くことも、子供を授かりにくい人に子供は?と聞くのも、ニュアンスとしては、同じなのではないでしょうか。
おかま・おなべ、なんて言葉は、不妊様・妊婦様、なんて言葉が横行しているのと似ているのではないのかなと私は思います。

先ほども書きましたが、人間というものは、当事者にならなければ、人の気持ちは考えられないものです。
これはもう、びっくりするくらいに、人の気持ちなんてわからないものです。考えることはできても、理解するのは本当に難しい。
普段使う自然な言葉も(言葉だけでなくて態度もかもしれません。)当事者にとってみればものすごく不快なことが多い。さて、そんな話から始めました。

男も女も、そして母という役割も、味わい尽くしているこの人生

妊活とは関係ない記事?と思ってしまうような、妊活とは程遠いような話題から入りましたが、一時期を男として過ごしたことのある私は、今、女として結婚生活を送り、第一子を出産し、現在8カ月の子育てをしています。

私は男性として生活しているとき、母親に言った一言がありました。
それは、私の母親が「ホルモン治療なんてやめてくれ」と言ったときです。私はこう返しました。
「じゃあ、お前は女だから、子宮使うしか能がないと言いたいんだね?」と。
子供を育てている今、かなりパンチのあることを母親に対して言ってしまったなと後悔こそすれ、今現在は仲も良く、子育ても手伝ってもらっているため、母親もそんなこと言われたことは気にもしていないとは思いますが、当事者であるときというのは、それほど追い込まれています。

また、ここまではいろいろな葛藤と、身体や子供への影響の心配がありました。
当事者である、ということに関して言えば、私は性同一性障害当事者であったことも、性同一性障害ということで一度は子供を諦めたという気持ちも、その後子供を望んだという気持ちも、もちろん女性であるという気持ち、そして母親になったという気持ち…色々と味わいました。
ある意味、男の気持ちも味わったこともあるとも言えるかもしれません。当たり前ですが、男子トイレに入っていたわけです。

男性として過ごした3年間、それはそれは、おもしろおかしいものであると、今になって思います。
私は人生を賭けて誰にも気づかれないコントをしているのではないかと思ったこともあるくらいです。

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今回書かせていただくことになり、ありがたいことに私のそのコントのような人生は、
それぞれの体験でそれぞれに思ったことがあります。そんな私が、今までの経験をもとに何かを誰かに伝えられないかと考えたとき、妊活を考える方、子供を持ちたいと考える方、今はまだ少し先でいいかなと考える方、子供を諦めた方・・・。それぞれいると思いますが、そういった方々に、「子供を持つということ」「女性と男性というもの」、壮大な話をすれば「生命とはなんぞや」ということを考え抜いた私の経験が、少しでも誰かに届けばいいなと思い、このコラムを書かせていただくことになりました。

と、いうわけで、そんなコントのような人生をコラムに

次回は、幼少期から大学卒業まで、また、一人暮らしを始めホルモン剤治療で「男性として生活をした3年間」のこと、その後、女性として生きることになった経緯や自分自身の妊娠・出産についてなどを詳しく書いていこうとおもっています。

また、第3回はLGBTについて、LGBTと妊娠・出産について、また、社会で求められる男性性と女性性の性差について「普通」という観点と、「マイノリティ」という二つの観点から、妊娠・出産について書いていこうと思っています。
LGBTへ対しての偏見も、こういったものからくるのかもしれませんが、男性として生活しているときと、女性として生活をしているときで、社会の反応や、タイムリミットへの危機感も全く違います。それは周囲からかかるプレッシャーに関しても、ここまで違うのかというくらい違うのが現状です。両方の性別で過ごしてみたからこそわかったことも書けたらいいなと思っています。

最後に、現在妊活中の方は、妊活期間が長くなれば、心も沈んでくるものだと思います。
私は「大丈夫です、元気を出して!がんばってね!」なんて聞いているだけで疲れるようなことは言うつもりはありません。
そんなことよりも、ちょっとクレイジーな私の話でも聞いて、こんな変わった人もいるのネ、くらいに笑ってやってちょうだいよ、と思う次第です。

それでは、また次回。

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Written by ちな
女性の身体に生まれ、一時を男性として生活しましたが、今は心も体も女性として生き、一児の母親をしています。http://s.ameblo.jp/chinachiki

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