【体験記】ある夫婦の絆の物語・「秘密にする妻」と「協力しない夫」

00妊活の悩みは人それぞれですが、ここでは、とある夫婦を紹介したいと思います。旦那さんに内緒で始めた不妊の検査。自分が原因ではなく旦那さんが原因だったとしたっときの心の葛藤。どうしても子供が欲しい。けれど、旦那さんはそうでもない。夫婦にとって妊活とは?

とある夫婦の実話

ここ数年で「妊活」という言葉をよく聞くようになりました。私の周りにも意外に妊活をされている方が多くいます。最近では男性も積極的に妊活に取り組むという話も珍しくなく、夫婦揃って妊活を行っている方も増えてきているようです。
妊活をする理由や手段は様々なのですが、今回一人の女性(以下A美さん)の妊活から出産までの体験をお聞きしました。
A美さんは約8年間の妊活を経て、昨年無事妊娠を確認、出産をすることができました。
それまでには、旦那さんの無理解、A美さんが抱えてしまった重み、そして、夫婦が乗り越えなければならない壁がありました。

子供はそのうち?自然にできるもの?

◆プロフィール◆
A美さん
年齢:38歳(旦那様40歳)
結婚:11年目
夫婦仲:普通
妊活を始めた歳:30歳

 

A美さんは、短大卒業後、某航空会社に勤務しており、旦那様と知り合って27歳で結婚しました。まだまだ仕事も楽しくて、続けたいと思っていたのであえて子供は欲しいと思いませんでした。女性は妊娠・出産をすることで、体型も変わり、体調も不安定になります。仕事をしたくてもできなくなってしまいます。妊娠により、女性は男性に比べると大きく生活スタイルが変わってしまうので、すぐに子供が欲しい!と思いきれない方も多いと思います。A美さんもその1人でした。

結婚2年目くらいの頃、A美さんはそろそろ子供が欲しいと思い始めました。しかし、どうしても子供が欲しいA美さんの想いとは逆に、旦那様には「自然にまかせればいい。特にまだ子供は欲しくない」と言われたそうです。
A美さんも、その時点では、「自然にできるまで待てばよいか・・・」と思うくらいで特に何も感じませんでした。その後、回数は少ないものの夫婦生活はありましたが、なかなか子供が出来きませんでした。しょっちゅう排卵があるわけではないので、月1回のチャンスを逃してしまうと、どんどんストレスになってきていたと言います。
A美さんは原因が自分の体にあるのではないか・・・と思うようになり、旦那様に何も言わず、一人で妊活を開始することにしました。旦那様はそんな話を聞いてくれそうな人でもなく、話しても自身が傷つくような言葉が返ってくるのが怖かったのです。また、当時A美さんは、妊活は主に女性がするものだと思っていたそうです。

加圧トレーニングをしたり、食事を変えてみたり、妊娠しやすい体づくりをしたといいます。しかしながら、なかなか妊娠することが出来ず、モヤモヤした日々が続きます。ここまでして妊娠できないということは、もっと何か致命的な原因が自分の体にあるのではないか?そう思い始め、初めてクリニックでの検査に踏み切ることを決意しました。

「クリニックに行く」ということは思った以上に大きな壁で、最初は恐る恐る口コミサイトなどから調べ始めたそうです。こういったことも旦那様には相談できず、1人で隠れて調べました。いくら夫婦であってもデリケートな内容なので、「嫌がられないか」「夫婦生活がなくなるのではないか」など不安も多く、どうしても切り出せないという女性も多いようです。

妊活は他人事?!夫が妊活を「拒否」した時

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検査の結果、A美さんには特に異常が認められないことがわかりました。
そこで、クリニックの先生に言われたことは、「今度はご主人様とご一緒にいらして下さい」ということでした。

自身が検査に行ったことすら旦那様にお話していなかったので、なかなか言い出すことが出来ません。こんなことを言うと嫌われるのではないか、怒られるのではないかという不安を抱えながらようやく勇気を出して旦那様に伝えることが出来ました。話を切り出すタイミングを逃し、伝えるまでには何日もかかったと言います。

ある日ようやく、子供が欲しいこと、実は妊活を行っていたこと、クリニックの検査を受けたこと、その検査結果などを伝えることができました。しかし、その時の旦那様はテレビを見ながら「ふ~ん」と言った返事で自分には関係がないような態度で聞いているのかどうかもわかりませんでした。勇気を振り絞ってやっと言えたのにこの態度は女性としてはとても悲しかったと思います。

その話の流れで、思い切って、「男性不妊の検診に行ってほしい」ともお願いをしたのですが断固拒否されてしまいました。A美さんの予想どおりでした。女性でさえすんなりと入ることの出来ない妊活ですから、男性も「恥ずかしい」「格好わるい」という認識が誰しもがあるのです。

その後も旦那様に何度も話しを持ち掛け、説得したのですが、どんどん険悪になるばかりで、とうとう夫婦の会話すらなくなってしまいました。

ところで、実際こういった夫婦は多いのではないでしょうか?

子供を作る作らないで意見が一致せず、いつの間にかそれが原因で、不仲になってしまう。

私の周りでも、こういうことが引き金で離婚にまで発展した友人が数人いました。男性側も色々言われるのかストレスになり、女性側も気分がモヤモヤ状態が続き、まさに負のスパイラルです。

さて、A美さんは旦那様に離婚話まで持ち掛け、更には旦那様のお母様にも相談をするようになります。お母様から検診に行くように後押しもしてもらいましたが、旦那様は一向に検査に行こうともせず、子供を望むことはありませんでした。
お母様から、「A美さん、そんなに辛いなら別れてもいいよ。息子がこんなでごめんなさいね。」とも言われ、離婚の決意までしたこともありました。
自然と夫婦生活もなくなり、週末を一緒に過ごす時間もなくなっていきました。
ここまで来たら、悲しいを通り越して、離婚を考えてしまうのが普通かもしれません。
それでも旦那様はそこまで考えていなかったかもしれません。男性と女性の感じ方には大きく差があるので、そのすり合わせはコミュニケーションなしでは本当に難しいです。
A美さんは旦那様の子供が欲しいという一心で、「なぜ子供がほしいのか」を話し、説得し続けました。男性としては、「そこまでして欲しいのか」と思うかもしれませんが、女性は自分が子供を産める体である以上は、好きな人の子供を産み、育てたいのです。
それはいつの時代になっても変わらないかもしれません。

「2人で一緒に」不妊治療開始

検査を勧めてから1年ほど経った頃、ようやく旦那様が不妊の検査に行ってくれることになりました。何がきっかけでそういう気になったのか未だにA美さんにはわからないようです。検査に行くと言い出してから、わりとあっさりとクリニックに行ってくれ、結果も早く出ました。

そこで旦那様に元気な精子が正常な男性よりも少ないという事実がわかります。
ここから夫婦揃っての不妊治療を開始することになりました。これが結婚6年目の頃だったそうです。
最初はタイミング療法からスタートしましたが全く結果が出ないので、早々に体外受精という方法に踏みきることになりました。
しかし、不妊治療を経験の夫婦なら必ずというほど陥る問題が立ちはだかります。
それは、タイミング療法は義務感のようなものが生まれることです。A美さんから疲れて帰ってくる旦那様に、「今日だよ」と言うのも負担だったそうです。

体外受精では1度目で着床し妊娠することが出来ました。しかし、9週目頃に流産。
今度は不育症が疑われました。不育症とは着床しても流産を繰り返してしまうことを言います。受精が出来ても着床できなければ妊娠は出来ません。妊娠ができても、流産をする可能性は2割ほどあります。心拍が確認できるか、子宮外妊娠の可能性はないかなど、安定期に入るまでは安心・安全な妊娠はまだまだ保証されません。もちろん、出産するまで安心は出来ないのです。

A美さんは、数回の体外受精を繰り返し自身で妊活を開始してから約8年、ようやく念願の赤ちゃんを授かることが出来、無事可愛い女の子を出産しました。
今では旦那様も育児に積極的で、娘が可愛くて可愛くて仕方ないそうです。

妊活は2人でともに歩むもの…

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A美さんの場合、最初は旦那様に何も言えずに1人で妊活を始めました。
また、話を伝えることが出来てからも、まったく協力してもらえないところからのスタートで、本当に辛いことが多かったそうです。
治療費は高く、彼女の給料はまるまるその治療費に消えていったと言います。誰にも相談ができない、旦那様にすら言いづらい、初めてのことなので何が正しいのかよくわからない。「妊活」には色んなストレスが付いて回りました。
何度も諦めようと思ったけれど、どうしても赤ちゃんが欲しいという思いが強く、また後半は旦那様の協力もあり頑張れたそうです。

もっと早く旦那様の理解があれば、A美さんの負担も最小限におさまっていたのではないだろうか、精神的にも楽だったのではないだろうか。

男性とは違い、女性は色んなリスクを負って赤ちゃんを妊娠し出産します。
女性である以上は「母親になりたい」と思うのはごく自然のことです。
「結婚しても若いうちは2人で楽しみたい」、「まだまだ子供のいない生活を満喫したい」「経済的に子供はまだまだ後でいい」などと思うのも自然なことだと思います。
しかし、そうしているうちにも女性は歳を重ね、少しずつ妊娠しにくい体になっていくのは事実です。私は25歳で長女を出産、末の子供を34歳で出産しています。妊娠中、出産、その後の子育てははるかに長女の時のほうが楽でした。

9年の差は正直かなり大きかったです。高齢になると妊娠しにくくなると言うリスクもありますが、出産後の肉体的疲労のリスクも負うことにもなります。男性は精神的なリスクも体力的なリスクもほとんど負うことはないので、子供はいつでも良いと考えがちかもしれませんが女性にとっては人生の一大イベントとなります。人生が変わってしまうイベントです。そういうことも踏まえて、夫婦で家族計画を立てることはとても大切なことだと感じています。
一言で「妊活」と言っても夫婦それぞれ持つ事情や問題も違います。
「妊活は夫婦でするもの。」
もっともっとその認識が広がって欲しいとA美さんは言います。
恥ずかしいという認識から、恥ずかしいことではなく素晴らしいことなんだよという認識が広まってほしいと。
1組での多くの夫婦に、「妊活は夫婦でするもの。」が広まりますように。

ストレスも不妊の原因の一つだと言われています。
せっかく妊活をしていてもそれがストレスになると元も子もありません。夫婦で妊活をオープンにすることで、家族計画ができ、お互いの気持ちを共有でき、ストレスも軽減されるでしょう。デリケートなことだからこそオープンにし、お互いの意見を尊重しながら妊活することは、妊娠、そして出産後の2人の関係にも良い影響を与えることでしょう。

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Written by のん
famit 編集部 ライター
4人の子供の子育ての傍ら、会社員として働く主婦。
妊活から出産、子育てに至るまでの幅広い問題を自身の経験から綴ります。

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